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仮説と検証による効果的なWeb運用方法

適切な指標をもったWebサイト運用のための、KGIとKPI設定」でKGIとKPIを設定し、指標を明確にした上でアナリティクスを活用することが重要であることを書いた。

次に必要なのは、そのKGI、KPIを達成するための戦略を仮説を立て検証をしていくことだ。

では仮説はどのようにして立てるのか。仮説といえど、精度は問われる。当然仮説の精度が高ければ高いほどビジネスゴールにより短い距離でいけることになる。仮説が間違っていれば再度検証が必要になり、それだけ時間と費用がかかってしまう。
 
 

1.仮説の立て方

仮説を立てることで、ある解決しなければならない課題に対して解決の方法をより明確に打ち出すことができる。
 
例えば就活生に仕事を紹介するサービスを提供する際に、膨大な求人から自分に合った仕事を探すことが難しいという課題があるとする。
 
そうしたときに、就活生は普段の生活の中でその課題を解決するためにどのようなアプローチをしているのか、そしてその結果どのようになっているのか、など就活生がとる手段やそのタイミング、それでも解決できないこと、などを仮説として立てることで、解決への道筋を浮かび上がらせていこう。
 
仮説の立て方は実際にアンケートやインタビューによって立てることが望ましい。もしターゲットにアプローチでき、アンケートやインタビューができるのであれば、生の声を聞いてみよう。
 
インタビューはエンドユーザーに直接行うことが難しければ、社内の営業担当やカスタマーサービス担当に話を聞くことも有効だ。サービス開発担当者や企画担当者ではなく、できるだけ生の声に触れている人物を相手にインタビューをするとよい。組織がある程度の大きさになると各部署によって見えている顧客像が微妙に違っていたりすることもしばしばある。話を聞く相手によってインタビュー結果が違うこともあり得るのだ。インタビューに最適な人物を見つけよう。
 
また、インタビューではなく、アンケートから情報収集し仮説を立てる際に気をつけたいのが、アンケートのとり方による解答の屈折だ。同じ意味のアンケートでも質問の仕方によってアンケートの解答内容がガラリと変わることはよくある。また、意外とサービスを使っているときの自分の感情をアンケートに正確に反映することは難しいものだ。
 
さらに、アンケートを取った時にありがちなのが、アンケートを受けた側が、何かしら発言しなければいけないという義務感から、小さな課題を大きく言うことがある。これはインタビューにおいても同じだ。
 
それをまともに受け止めていると何が本質的な課題であるかを見失ってしまうだろう。できるだけ具体的に話を聞きながら、今一番焦点を合わせなければならない課題に着目しよう。
 
仮説を立てる際には、会社の中に過去のデータがあればそれらも考慮して仮説を立てていく。過去のアナリティクスのデータは非常に参考になるだろう。
 
 

2.立てた仮説をもとに施策を練る

こうやって立てた仮説を元に施策を考えるのだが、例えば学習塾の場合このように考えることができるだろう。
 
まずKGIとKPIが先に決まっていて、
KGI(プロジェクトにおいて達成すべき目標)が、「6ヶ月で3,000万円の売上げアップ」
KPI(KGIを達成するための中間指標)が「無料体験の申し込みが10%増加、本講座への申し込み率5%増加」
だったとする。
 
無料体験数を増やし、そこから本講座への申し込み率をあげることで売上げアップを達成しようということである。
この場合、生徒の親あるいは生徒本人がどのようにして学習塾の情報を集めるのか、そして選定基準は何なのか、逆にNGなことは何なのか、などを過去のデータやインタビューによって仮説を立てていく。
 
例えば選定基準としてどんな先生がいるかが重要であることがわかるかもしれない。そうすれば、Webサイトで講師陣を紹介するムービーがあればより多くのターゲットを無料体験に結びつけることができるだろうと仮説が立てられる。また、スマホでの閲覧が多いことがわかっていれば、スマホ対応の縦型動画で対応するとより効果的なアプローチになると考えることもできる。
 
この例では以下のようにKGIとKPI、施策がまとめられる。
 
KGI:「6ヶ月で3,000万円の売上げアップ」
KPI:「無料体験の申し込みが10%増加、本講座への申し込み率5%増加」
仮説:どんな先生がいるかが分かればより無料体験へ興味を示す。
施策:講師紹介ムービーの掲載
 
 

3.仮説を検証するために

仮説を立てたら検証が必要だ。Webサイトはオープンした後に仮説にもとづいた検証を行い、課題があれば仮説を立て直し対策をする、そしてまた検証していくという繰り返しである。
 
 
そして仮説を検証するためには指標が必要だ。これは先ほどの例でいうと「無料体験の申し込みが10%増加、本講座への申し込み率5%増加」であるから、ここは必ずチェックしておかなければならない。
 
それに加えて、Webサイトで講師陣を紹介するムービーがどのくらい再生され、そこから無料体験申し込みページへの遷移がどれほどあったかをチェックしておくと、仮説に伴った施策に対する検証ができる。
 
 
仮説が正しければ、ムービーページからの無料体験申し込みページへの遷移数が増え、無料体験が増えることで、課題解決に一歩近づく。(もちろん無料体験が本講座受講に何ら影響がないのであれば、根っこから仮説がずれていて、意味がない)
 
ただ、仮説はあくまでも仮説であり、すべて正しいとは限らない。
仮説が間違っていればもう一度仮説を立てることになる。
 
仮説を伴った検証は何が間違っていたのかを特定しやすいため、効率的にPDCAを回すことができる。
アナリティクスを見る際には、仮説検証をするために必要なデータを見る。データの切り出し方が間違っていれば意味がない。
 
仮説に基づいてアナリティクスの適切な項目を見ることが重要なのである。