Googleアナリティクス(以下、アナリティクス)を活用する上で、基本的なアクセス解析の指標については、こちらの記事に書いた。
Googleアナリティクスのアクセス解析結果の見方と考察【基本編】
本記事では、あなたの会社のWebサイトに訪れた“ユーザーの属性や環境”に着目したアナリティクスの活用方法を書いている。
アナリティクスで見ることができるユーザー属性や環境
・ユーザーの属性分布(性別・年齢など)
・ユーザーのデバイス(PC・タブレット・スマホなどの端末)
・どうやってアクセスしてきたか(検索やSNSなどの手段)
・ページ別アクセス状況
あなたの会社のWebサイトに訪れているユーザーがどのような属性なのかを知ることは、商品やサービスのプロモーション方法に大きく影響を与えかねない。
まずはアナリティクスでユーザーの属性分布を見る手順を紹介しよう。
サイドバーの「ユーザー」という項目内の「ユーザー属性」をクリックするとサブメニューが開く。そこにある「概要」あるいは「年齢」「性別」をクリックして確認することができる。非常に簡単だ。
確認できる属性は、年齢と性別だが、
年齢は18-24、25-34、35-44、45-54、55-64、65+と、6にわけられている。
もしあなたの会社のサービスがターゲットを絞り込む際に年齢や性別を軸にしているのであれば、要チェック項目である。
ただ一概にこのデータをみて、若い世代が一番多いから若い世代の支持が一番多いとは限らない。世代によってWebの利用頻度も活用方法も違うため、これが紙媒体の広告にしたとき、想定外のリアクションが起こることもある。それだけは念頭に入れておきたいところだが、Web戦略をうつ上では十分参考になるデータなのでWeb戦略においては大いに活用していきたい。
ユーザーがどんな端末からアクセスしているかは、サイトの設計に大きく関わる情報だ。
まずは画面の表示方法だが、サイドバーの「ユーザー」という項目内の「モバイル」をクリックするとサブメニューが開く。そこにある「概要」あるいは「デバイス」をクリックして確認する。
驚きだがこのサイトでは75%がスマホユーザーである。
ちなみにこの画面では1年前のデータと比較している。データの比較は後述するが、アナリティクス画面の右上の期間設定部分で比較というチェックボックスにチェックを入れ期間を指定するだけでこれもすこぶる簡単だ。
これでユーザーがどんなデバイスからアクセスしているのかがわかるようになった。こんなデータが一瞬で簡単に取得できる時代に感謝したい。
今はどんなサイトもスマホの割合が多い。特に対一般ユーザー向けのコンテンツやサービスを提供しているWebサイトにおいてはその傾向が顕著である。コーポレートサイトであっても、スマホ対応は真剣に取り組むべき課題である。
また、スマホはPCに比べて画面が小さい上に移動中など忙しいときにもよく使われる。ということはPC同様の情報量を盛り込むよりは、ある程度シェイプアップした形での情報提供はもちろん、使い勝手のよいものにすることも大切な要素である。
ユーザーのアクセスが検索によるものかSNSからのリンクを辿ってきたものなのかなどがわかる。サイトによって検索流入が強いサイトもあればSNSからの流入が強いサイトもある。
これらのアクセス元を見る方法は以下の通りである。
サイドバーの「集客」という項目内の「すべてのトラフィック」をクリックするとサブメニューが開く。そこから「チャネル」をクリックして確認する。
あなたの会社の戦略でSNSを重点的にフォローしているのであれば、SNSからの流入をチェックすべきだろう。
「チャネル」で見ることができるのは以下の4チャネルだ。
・Organic Search・・・検索結果から訪れた場合
・Direct・・・直接URLを打ち込む、ブックマークなどからきた場合
・Referral・・・他サイトに貼られたリンクがアクセス元の場合
・Social・・・SNS経由でアクセスしてきた場合
*Directには参照元が不明なものも含まれる。理由はセキュリティソフトの影響なども含み多岐に渡る。
Socialはさらにそれがfacebookなのかtwitterなのかなど情報を見ることが可能だ。どのSNSに強いのかがわかるし、各チャネルごとにアクセス状況を表示することができるから、より詳細な分析ができる。
アクセスを集めるための戦略が成果を出しているのかどうかチェックし、次の戦略に活かそう。
これまではWebサイトの全体的な情報を見てきたが、ページ別の情報の解析が必要となるケースは多々ある。プロモーション用のページを作成した場合などそのページを解析して、プロモーションのやり方の仮説と検証と照らし合わせるなどの運用が必要になってくる。
ページ別の情報は以下の方法で確認できる。
サイドバーの「行動」という項目内の「概要」をクリック、ページURLがずらりと並んでいるので確認したいURLをクリックして情報を見る。
トップ10までしか表示されていないので、さらに見る場合は、右下にある「レポート全体を見る」をクリックし、次のページで「表示する行数」(右下にある)で表示数を変更するか、検索窓からURL検索をする。
これによってどのページからの流入が多いかを見ることができ、なぜアクセスが集まるかを分析することで成功パターンを見つけ出す手がかりになることもある。
また、人気ページからの導線を上手く繋ぐことも検討できるようになる。
アナリティクスを使えば期間を指定してデータを比較することも容易だ。
例えば今月にアクセス数アップのためのプロモーションを行ったのであれば、先月との比較データが欲しいところ。そのようなときにでも、すこぶる簡単にデータを比較することができてしまう。
アナリティクスの画面右上に日付を指定する箇所がある。
クリックするとプルダウンメニューが開くので、現在設定してある「期間」の下にある「比較」のチェックボックスにチェックを入れる。
あとは期間を選択するだけだ。
すこぶる簡単だ。
期間は自由に設定できる。データがあれば1年前との比較もできる。
ちなみにアナリティクスでデータを比較する際には曜日を意識するとよいだろう。
Webユーザーの行動習慣は曜日によって傾向が異なる。
特に平日と休日や、休日前(金曜など)はアクセス数などに顕著に変化が合われる。ブログなどにおいては金曜の夜のアクセスは大抵かなり落ちる。皆飲みにでも行っていてネットサーフィンどころではないのだろう。
ということで、仮に10日間のデータを比較しようと思ったら、片方を月曜〜翌週水曜と設定したら、もう一方の比較用データも月曜〜翌週水曜に設定した方がいいわけだ。
何のデータを比較するかにもよるが、曜日の影響は大きいことを覚えてき、アナリティクスを活用するときは考慮に入れたい。
以上、ここまで簡単にユーザーの詳細情報の取得ができるのだから、うまくデータを活用していただきたい。