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人はなぜSNSでシェアするのか

SNSが普及してから人の情報収集のあり方に変化が現れ、誰かがシェアしたコンテンツから情報を得るという方法が一般的になった。そしてSNSで上手くシェア使ったマーケティングで成功する企業も多い。一方でSNSを上手く活用しきれず、中途半端な形で終わってしまい、マーケティングとして失敗してしまう企業も少なくはないだろう。人はなぜシェアするのかを改めて考えることで、今後のWebマーケティングのヒントにしたい。

人はなぜシェアするのか

人はなぜシェアするかに関して、ニューヨークタイム社が発表した内容で以下のようなものがある。(以下内容はMdNコーポレーションさんのコンテンツから引用です)

①有用であるから
情報に価値があり、面白いからというのがコンテンツをシェアする一番の理由です。94%の回答者が、受け手にとって情報が有益かどうかを考えてから情報をシェアすると答えています。

②他人から見た自分を定義するため
68%の回答者が、自分が他人に思われたい自分を形成できるかどうかを考えて情報をシェアしていると答えています。他人から見られたい自分に有利な情報のみシェアするということです。

③関係性を維持あるいは深めるため
78%の回答者が、知人との関係性を維持するために情報をシェアすると答えています。また、73%の回答者が、自分と共通の関心領域を持った他人と知り合うために情報をシェアすると答えています。

④自分の存在を示すため
69%の回答者が、情報をシェアすることにより、自分が世界に属していることを実感できると答えています。シェアした情報にコメントをもらったり、シェアした情報をさらにシェアしてもらったりすると自分が貴重な存在であると認められたような気がすると答えています。

⑤自分の主張や好きなブランドを示すため
84%の回答者が、自分の主義主張を示すために情報をシェアすると答えています。

出典:MdNコーポレーション(https://www.mdn.co.jp/di/newstopics/46066/

2〜5はユーザーのアイデンティティを生成するための動機という形でまとめられるだろう。リアルの生活の中では、人はファッションや身にまとうものなどでアイデンティティを表現し、自分が何者かを他者に知らせる。これは何もブランド好きだけがやっていることではなく、誰もがやっていることである。時には自分が食べているものをシェアすることでアイデンティティを表現している。

SNSが普及した今では、ファッションのようにリアルなものだけではなく、SNS上で自分をどう表現するかを意識するようになった。そしてそれがシェアという行動にも現れている。自分の考えや価値観、あるいはなりたい姿などを代弁してくれるコンテンツをシェアし、自分がそういう人間であることを周りにアピールをする。

いくつかの要因が重なってシェアする

シェアする人は、先に引用した1〜5のどれか1つに当てはまるわけではなく、いくつかが重なってシェアに至るだろう。例えば、他人から見た自分を定義するためであっても、そのコンテンツに有用性がなく受け手にとって有益でなければ、自分のブランド(アイデンティティ)の質を落としかねない。1〜5のそれぞれの理由は独立しているようでお互いに関係しているように考えられる。シェアをしてもらうようなコンテンツを作る際には、1〜5のいくつかを満たしているかを考えるとよいだろう。

シェアする人の立場から考えるメディアとコンテンツのあり方

シェアを狙う場合はシェアするユーザー(ターゲット)が周りからどう見られるかを考えなければならない。ターゲットにとってそれをシェアすることで他人からどう見られたいのか、そしてそれを実現させることができるのかどうかである。

ブランドとして繊細なもの(高級ブランドなど)は、OGPまで気を配る必要があるだろう。OGPとはFacebookなどでシェアされた時にタイムラインに表示されるサムネイルなどの情報である。自分のタイムラインに表示されるものは、ユーザーにとってのアイデンティティの1つである。ユーザーがシェアする意図とサムネイル画像の方向性が一致しているとよいだろう。ただ、これは本当にブランドとして繊細なものでなければあまり意識する必要はないかもしれない。

また、シェアする人はシェアする内容だけでなく、自分がどんなメディアを見ているかも周囲に知らせている。メディアが専門的であればあるほど、シェアする人は自分のアイデンティティを確立できると考えているだろう。だからメディアをやる場合はより専門性を強く見せるとよいだろう。

例えば、ブログ1つとってもそうである。誰が書いたかわからないブログよりも、その世界で権威ある人が書いている専門性の高いブログの方がシェアしたいと思うだろう。電車の中で読む本は、表紙を気にする人も多いと思うがそれと同じで、自分が普段どんなメディアから情報を得ているかを周囲に知らせたいと人は思うのだろう。

まとめ

主に自分のアイデンティティ表現という観点からシェアについて整理してみた。コンテンツを作る側は、ユーザーにとってそれがアイデンティティを表現するものになるか、そういった視点でコンテンツを企画してみると気づきが得られるかもしれない。