デザインの本質は、装飾ではなく、情報を効果的に伝えるための手段です。
誰に、何を、どのように伝えるのかを明確にし、視覚的に分かりやすく、かつ印象に残る形で表現することが求められます。デザインに関する色やフォント、レイアウトといった要素は、情報の受け手にとって直感的で理解しやすい形で構成されるべきです。

例えば、１ページをざっと流し見したときに、必要な情報が目に飛び込んでくるかどうかは重要な指標だと言えます。これはすべてのケースに当てはまるわけではありませんが、多くの場合において、ユーザーが１から順番に隅々までページを見てくれることを期待すべきではありません。

魅力的なビジュアルや直感的なデザインは、単に目を引くだけでなく、受け手に共感や興味を喚起し、行動を促す原動力となります。ホームページを訪れたユーザーに「何をしてもらいたいのか」を明確にし、例えばお問い合わせを目的とするなら、ユーザーが自然と行動を起こしたくなる動機づけをどのように作り出すか、その視点を軸に、コンテンツやデザインを設計していきます。

デザインには、大きく分けて「感情的訴求」と「論理的訴求」の2つのアプローチがあります。
感情的訴求は、商品やサービスの魅力を感情に訴えかける方法で、例えば旅行ツアー、ウェディング、美容室、高級時計や装飾品（ネックレス、イヤリングなど）がこれに該当します。これらは、数値で測ることが難しい感情的満足が大きな価値となります。一方、論理的訴求は、商品やサービスを論理的にアピールする方法で、エコカー、投資関連サービス、解析サービス、機械加工などがその例です。燃費、利回り、精度といった数値的なデータが、顧客の満足度に直結します。

1つのWebサイトには、これら感情的訴求と論理的訴求が混在することが少なくありません。私たちは、それぞれの特性を理解し、ターゲットに応じた最適なバランスでコンテンツをデザインすることを常に心がけています。