リストを獲得し、さらに育成をすることで、購買意欲を高め、購入に結びつけることができる。
しかし、今はSNSでファンをつくるなど、自社内でリスト化していなくとも外部ツールによって常に繋がっていることもできる。ただ、そのように外部ツールで繋がっていることは危険なことでもあるだろう。
本記事では自社でリストを獲得すべき理由と、今後のIT業界で起こりうることを踏まえた上で、リストを獲得した後にやるべきことを考察し、まとめている。
SNSでファンを多く集めても、新たなSNSの出現やユーザーのSNS離れなどによって、集めたファンとの関係が切れていくことは考えておきたい。
SNSだけで繋がらず、しっかり(メルマガ登録など)自社のリストに移行することを考えよう。メルマガ登録をしてくれるような濃いファンがいるのにも関わらず、SNSだけで繋がっているのはもったいないだろう。
仮に発信内容が同じであったとしても、オープンな環境よりもクローズド(1:1)の環境である方が、自分ごととして捉えてもらいやすい。
そもそもオープンな環境はオープンな環境なりのメリットがあるし、オープンとクローズドはそもそも使い方を分けるべきであるから、仮にも発信内容が同じということはないかもしれないが、リストとの距離感を詰める意味ではクローズドな環境を使うべきである。オープンな環境だけではその先にコマを進めるのには限界があるだろう。
リストに企業価値をより強く感じてもらい、リストにとって自社の必要性が高まるように仕掛けることがリストの育成である。育成においては売りたい願望を出してはならない。
リストに対して質の高いコンテンツを適度な頻度で配信することで顧客化する可能性を高めることができる。
そして常に質の高いコンテンツを“自社なりの方法”で配信できないかを考えよう。質の高いコンテンツでも他社と同じように配信してはカラーがでない。自社なりの見せ方ができないか、例えば、インフォグラフィックスを使ったり、HTMLメールを匠に使うなど。
この辺りは一種のプレゼン能力であり、例え同じレベルのコンテンツであったとしても他社より支持される方法を検討すべきである。
ただリストといっても、メールアドレスでリストをとることが一番なのだろうか?
現状メールアドレスはまだまだ連絡手段としてなくてはならないものなので使われているが、LINEのようにメールアドレスがなくても連絡がとれるようになってきたのも事実だ。
仕事でLINEを使うことも増えてきたし、もはや友人のメールアドレスなど知らないという人も多いのではないだろうか。メールアドレスの価値が少なくとも縮小してきているようだ。まだまだメールアドレスをリストとしてもつことは有効であるし、しばらくはそうでないかと想定されるが、今後どうなるかわからない。
5年後10年後を見据えたリストの持ち方など分かる人はいないだろう。どうなるかわからない。ただ唯一どれだけツールが変わろうが、やっておきたいのはファンをつくることだ。
ファンをつくっておけば、仮にメールアドレスがなくなってメルマガが届かなくなっても、ファンはあなたの会社のことを思い出してくれる。リード獲得や顧客育成はただ単にLTVをあげるための経済活動ではなく、ファンをつくるための活動だという視点をもって取り組みたい。