OATH(オース)の法則とはある問題に対するユーザーの問題意識レベルを4段階にカテゴライズしたものである。
ビジネスをする際には、OやAに対して商品を訴求するのではなく、TかH(もちろんHの方が成約率は高い)に商品を訴求しよう。
これはターゲットを絞り込む際に特に意識をしておきたいことで、いくらよい商品を作っても、OやAのようにそもそも気づいていなかったり、気づいていても無関心など問題意識のない人をターゲットにしても意味がない。
ではO、A、T、H、それぞれについてもう少し具体的に見てみよう。
気づいていない人には商品はすぐには売れない。例えば売上が上がらない原因がWebサイトのせいだったとして、それに気づいていなければ、そもそもWebサイトを作り直そうという発想にはならない。
現状のWebサイトがいかに売上をあげられないWebサイトになっているのか、成果のでるWebサイトがどれだけすごいのかを知ってもらう必要がある。
しかしそれを知ろうという気もあまりないので、アプローチ方法を変えたり、興味をひくためにワンクッションおくなど、時間をかけて接していく中で気づかせる必要がある。
気づいていても無関心の場合、そもそもそれをどうにかしようと思っていないのでアプローチしても売るのは難しい。しかし、無関心なのはそれを解決することのメリットを感じていないからである。
Webサイトの例でいうと、売上が上がらない原因がWebサイトだと気づいていても、そもそもWebサイトでの売上よりも店舗での売上がメインであり、Webサイトはおまけぐらいにしかとられていない場合は、気づいているが無関心の状態だ。
このレベルのユーザーにWebサイト制作を持ちかけるのであれば、今後実店舗よりWebサイトでの通信販売が伸びてくることを事例を出して説明するなど、ユーザーの考え方を変えるための説得が必要になる。
問題を解決しなければいけないと考えている。しかし、ユーザーにとっての緊急性はない状態であり、いいものがあればその時に解決しようと思っている。
問題意識があり商品を売ることはできるので、「そのうち」を「今すぐに」に変えるための動機づけが必要だ。その動機づけとは「よいものを知る」か「現状のままだとさらに悪化する」であろう。
「よいものを知る」は、「こんなに簡単に解決できるんだ」や「こんなに安く解決できるんだ」といったように、思ったよりも解決のハードルが低いことを認識してもらうことだ。
「現状のままだとさらに悪化する」は、言葉の通りで、放置しているとまずいから早く解決した方がいいことを認識してもらうことだ。
Webサイトの例でいうと、世の中の実店舗での購入率よりも通信販売での購入率が高まってきており、早く通信販売に参入しなければ他社に顧客をごっそり持っていかれるということを認識してもらうことなどがあげられる。
今すぐになんとかしたいと思っているので、すぐに売れる状態。とはいえ、当然商品の質は問われるし、競合他社とも比較される。質の良い商品を提示すること、他社ではなく自社である理由が明確であれば、あっさり売れるだろう。
いかがだろうか?
自社商品・サービスをプロモーションする際に、どの層を狙っていくべきかは先述した通りTかHだ。ユーザーの問題意識のレベルを考えることでどうのようにアプローチしたらよいかが見えてくるだろう。