ホームページ制作会社は星の数ほどあるといっても過言でない。弊社がある新宿にも非常に多くのホームページ制作会社がある。そんな中で、
といった声は多く聞く。
相見積もりをとった場合は、選定基準をしっかり持ち、金額だけに惑わされずによい判断ができることが望ましいが、そもそもその選定基準の持ち方そのものがわからず、迷ってしまうことが多いようだ。
この課題に対して弊社はいつもお伝えしていることがあるが、その前にまずなぜ価格差が大きいのかを説明したい。
シンプルに回答するとホームページはオーダーメイド品だからである。もちろん見積条件は最初に決めるが、同じ見積条件であってもそもそも技術料が異なれば見積り金額は変わる。ホームページ制作はプロダクト製品のように仕入れ原価がなく、技術料が見積もりのほとんどを占めるため、相場が決まりにくいという性質がある。同じ技術料を売っている美容室を例にとっても、カット料金は安いところと高いところでは3〜5倍ぐらいの差があるのは珍しくはない。
それに加えて、要件を決めていても全く同じものを想定した見積もりにはまずならない。先述した通り、ホームページはオーダーメイド品であるため、要件が決まっていても細部の仕様まで見積もりの段階では決まらず、見積もりの中には必ず制作会社ごとに異なる“提案”が入ってくる。仮に提案は何もいらず、すべてをクライアント側で決める、という前提であれば話は別であるが、それは制作会社に依頼するメリットの多くを失っている。制作会社は(テンプレートを使った制作オンリーの制作会社は除くが)、その経験と知見からクライアント毎に戦略を考え、提案することも大きな仕事である。
つまり最低限の要件は見積もり時に決めておくが、その先の提案によってページ数が変わることもコンテンツ数が変わることも、システムが変わることも十分にある。
まとめると、ホームページ制作会社によって見積もりに大きな差が出る理由は以下の2点である。
それではどのような観点から制作会社を選定すべきだろうか。
この課題に対して弊社が回答しているのは、「お客様にとってのホームページの役割を果たせる戦略を提案できる制作会社を選定してください」ということである。
ホームページはただの会社案内ではなく、役割を持っている。訪れたターゲットにどうして欲しいのかを考えてみていただきたい。ターゲットに御社のことを知ってもらい、魅力に感じてもらい、理解してもらい、納得してもらい、お問い合わせをしてもらいたいのであれば、それだけの役割がホームページにはあるということだ。
そして、大切なのは、あなたの会社が抱えている課題の本質を理解した上で、あくまでもあなたの会社の規模感から解決できる提案をしてくれているかどうかである。ホームページ運用に割ける時間的リソース、人的リソース、資金的リソースなど、限りがある中で現実的に実行できる戦略を採用しなければならない。
ホームページ制作会社選定のポイントを理解いただいたところで、それではどうしたら選定ポイントをおさえた見積もりと提案を貰えるのかを考えておきたい。
いざ提案してもらっても、提案して欲しい方向性がずれていては、制作会社としてもそうだが、クライアント側としても精度の低い提案内容から選定するという両者損でしかない。
基本的には、必要な要件や情報を引き出すのも制作会社の仕事ではあるが、クライアント側にその準備がなければヒアリング当日質の高い情報を提示できない。一番やってはならないのはクライアントの担当者が自分の意見をあたかも会社方針として伝えてしまうことである。
会社としてホームページ制作プロジェクトにどのように臨むのか、ホームページの役割は何なのかをまとめた上で、要件や情報を整理しておこう。質の高い情報は質の高い提案を引き出すことができる。