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ホームページの必要性と費用対効果

ほとんどの場合でホームページはあった方がよいが、ホームページを持たない会社は(割合で見れば少数だが)数にすればまだ多い。また、実際にホームページの必要性が低いビジネスはある。ホームページはあくまでも企業のビジネスを加速する“可能性をもったツールの1つ”であって、ホームページがなくてもビジネスに影響が少ないケースもあるだろう。

売上にどれだけ影響するのか

ホームページの必要性をどこで判断するかというと、結局それが売上に繋がるのかどうかである。もちろん、直接売上に繋がるケースだけではなく、間接的に売上に繋がるケースも多いので、売上に影響を及ぼす力がどれだけあるか、と考えた方がよいだろう。

このブログで何度も登場しているように思うが、ビジネスは集客と成約率と顧客生涯価値という3つの要素に分解して考えることができ、ホームページがそれらの何を満たすかを考えなければならない。

ホームページの集客能力を考える

まず集客におけるホームページの必要性を考えてみたい。例えば飲食店ビジネスの場合、ユーザーは多くのケースで食べログなどのポータルサイトを使って調べるだろう。その方が簡単に比較もできるし、何より検索が楽だからである。そう考えるとこういったケースにおいては、集客における(あくまでも一般的な例としてであるが)ホームページの貢献度は低い。

ただ、既存のビジネスモデルで集客においてホームページを使っていないからといって、不要論を唱えるのは早計でもあるだろう。ホームページの活用方法をゼロベースで一度検討し、本当にホームページからの集客がビジネスに貢献度が低いのかを考える必要がある。

ホームページの成約率への貢献度を考える

では成約率の概念においてはどうだろうか。引き続き、飲食店の例で考えてみる。ポータルサイトはかなり充実していて比較検討に必要な要素はそろっているので、ポータルサイトの中で比較検討され、予約を取るだろう。この意味で成約率に関しても、このケースではホームページの貢献度はさほど大きくはないと考えられる。ただし、ここに関しては、飲食店のビジネスのあり方によって大きく変わる。

例えば、結婚式の二次会など貸し切りパーティーを1つの目玉とするのであれば、より詳しい情報を求めホームページを閲覧しにくるユーザーは多いのではないだろうか。また、通常の飲食店利用であっても高級店など、支払うコストが高くなればユーザー側の判断も慎重になるため、ホームページを閲覧して決めたいというニーズは出てくるだろう。ということで、この成約率に関しては、パーティー等の特別な利用シーンや高級店などユーザーの判断が慎重になるケースにおいて、より適切な判断のための情報を提供する場としてホームページの必要性が高まると考えられる。

一例として飲食店の例をもとに考えてみたが、ホームページは成約率に大きく貢献するケースは多いだろう。例えばホームページからお問合せやセミナーにつなげて、その後クロージングをするような流れは多く見られるが、ホームページから直接成約にならなくても、貢献度としては高い。

こちらも集客のときと同様、既存もビジネスモデルでホームページの必要性を考えるのではなく、新しい取り組みも考えた上で、必要性を考えたい。

ホームページと顧客生涯価値

次に顧客生涯価値の概念においてホームページの必要性を考えたい。顧客生涯価値は顧客が企業や商品に支払った総額と考えていただきたい。顧客生涯価値はリピートや関連商品の購入や高単価商品への切替などが該当する。ビジネスによって様々であるが、ブランディングの一貫としてホームページがしっかりブランドを訴求する内容になっていることは、企業や商品イメージにとって良いことである。ブランドは顧客満足度を底上げし、リピートや口コミにも繋がる要素になり、ホームページもその一役を買う。

こういった観点からもホームページの必要性は考えられる。

費用対効果を検討する

ホームページの役割はビジネスによってそれぞれであるが、企業のビジネスに貢献できるかどうかを軸に、ホームページの必要性を判断しよう。

ただ、ホームページといってもどこまで作り込むかによって費用感も貢献度もピンきりである。ホームページがビジネスに大きな影響を与えるような場合は、しっかり必要なコンテンツを作り込むことで、初期費用はかかるが結果的に費用対効果は高くなるだろう。逆に中途半端なホームページは結果を産まないだろう。

ホームページの必要性があまりないがあるに越したことがないようなケースは、優先順位はもちろん低いし、制作する場合も簡易なものでよいだろう。ただし、企業のブランドを下げる要因になってはならないので、最低限必要なレベルには仕上げておきたい