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自社で使えるメディアの発見方法とメディアの戦略的な使い方

メディアを発見する必要性

メディアというと皆さんはどのようなものを想像するだろうか。Webマーケティングの範囲でいうと、ホームページ、ランディングページ、SNS、Web広告、といったようなものをイメージするだろう。マーケティング全体でいうと、テレビやラジオ、紙媒体、日常会話の口コミ、その他様々なメディアが存在する。

Webサイトを制作するのは、マーケティング戦略を検討したときにWebが必要不可欠だという判断からだろう。つまり、もとはマーケティング全体の中の1要素としてWebがあるということだ。何が言いたいかというと、Webマーケティングを検討する際に、Webの範囲だけでものごとを考えるのではなく、全体のマーケティング戦略を前提に考える必要がある。Webマーケティングを検討する際に、使えるメディアをピックアップする作業があるのだが、Webに限定せずに、どんなメディアが使えそうか考えたい。それによって、Webマーケティングを仕掛ける際にWeb以外のメディアとの連携やターゲットの誘導など、戦略をマーケティング全体の中で検討できる。

つまりWebマーケティングで「さてどんなメディアを使って何をしよう」と考える前に、Webに限らず自社にとって効果的に使えるあらゆるメディアを発見する必要がある。

メディアの棚卸し

まずはメディアを洗いざらい棚卸ししてみよう。現在どの様なメディアを使っているのか、新しく使えそうなメディアはないか、Webに限定せずに考えてみる。その際に、単純に思いつくメディアをリストアップするだけではなく、ターゲットの行動フローをイメージしながら考えると、普段ターゲットがどこでどんなメディアに触れているかが想像できる。

コントロールできるメディアとコントロールできないメディア

メディアにはコントロールができるものとそうでないものがある。テレビやラジオ、ホームページ、広告はコントロールできるが、その先の口コミはコントロールができない。棚卸ししたメディアをコントロールできるものとそうでないものをわけておくことで、メディア選定に役に立つだろう。例えばコントロールできるものはブランドを忠実に守ることができるが、コントロール不能なものは気をつけないとブランドに悪影響を及ぼす可能性がある

また、コントロールができるものでも、ある日突然思わぬ方向にいくケースもある。例えば、テレビでもネット広告でもよいが、タレントを起用した場合に、タレントが不祥事を起こしてしまい逆にイメージダウンに繋がるなど。また、コントロールにも様々あり、新聞のような紙媒体は、掲載内容はコントロールが効くが更新ができないため発送されてしまったあとはコントロール不能である。情報の鮮度が極端に必要とされるものはタイムラグのない、リアルタイム更新可能なメディアが必要になるだろう。

メディアを利用する前に認識しておきたいユーザーとメディアの関係性

オウンドメディア(自社メディア)ではなく他社のメディアを使う際には、そのメディアがユーザーとどのような関係性であるかを考えておいた方がよい。メディアに対するユーザーのイメージがある。ユーザーはそのメディアの中で情報を得る際に、メディア自体に対するイメージを前提にして、情報を吸収する。

例えば、甘いスイーツを辛党ブロガーのブログの中で紹介しても甘そうだとはあまり思えないだろう。甘党ブロガーのブログで紹介すれば甘そうな印象は格段にアップする。それはユーザーが甘党ブロガーは本当に甘い物だけを紹介しているという認識を前提に、そのスイーツ情報に触れるからである。(情報の信憑性というよりは、メディアから連想されるものが影響を与えるということ)

ユーザーのメディア自体に対する認識を読み解くことで、洗い出したメディアが自社にとって活用できるものかどうかを判断するヒントになる。

自社ならではのメディアの使い方を考える

メディアをリストアップし、コントロール可否で棲み分けし、ユーザーとメディアの関係性を読み解いた後は、そのメディアを自社でどう使うことが一番効果的なのかを考えたい。

この時メディア単体で考えては機会損失に繋がる可能性がある。人はメディア間を自由に移動しながら、情報を収集していくことを忘れないでいたい。複数のメディアを連携する形で戦略を考えることで、1つ1つのメディアの効果的な使い方が見えてくることもある。

またユーザーがそのメディアに触れる際の状況は必ず考えておきたい。オフィスでパソコンを触っているときか、プライベートでスマホを利用しているときか、電車の中か、歩いているときか。状況によって長文なのか短文なのか、写真なのか、誰かと共有しやすい情報の方がよいのか、完全プライベートで処理する情報がよいのか…様々な状況によって最適な情報の切り出し方があるだろう。

まとめ

メディアというと、よくあるテレビやネット、チラシなどが思いつくが、ユーザーの行動シーンをより具体的にしてみたり、アンテナを貼って街を歩いていると意外と気づかないところに優良なメディアがあったりする。

自社にとって必要なメディアは何か、その最適な使い道は何か、改めて考えてみると発見があるかもしれない。