ホームページのコンテンツはユーザーに必要な情報を与えつつ、訴求をしていくという重要な役割をもっている。ホームページを制作する際にどのようなコンテンツが必要なのかは、ユーザーの購買フローをイメージしながら考えるとよいだろう。
「だいたいどの企業もこんなコンテンツがあるから我々も・・・」ではなく、商品を訴求するために必要なコンテンツ構成をユーザー目線から考えるべきだろう。
ホームページのコンテンツを検討する上で、ユーザーの購買フローを検討することは大切である。その際に、AIDMAのような慣れ親しんだモデルを参考にしながら購買フローを検討し、コンテンツを決めていくことも多いだろう。
例えば、興味をあおるためのコンテンツ、検討段階のユーザーに購入を検討してもらうためのコンテンツ、購入間近で他社比較をしているユーザーに訴求するためのコンテンツ、最後に購入を後押しするためのコンテンツ、といったようなものが考えられる。これらのコンテンツを準備することで、各購買意欲のユーザーが必要としている情報を適切に与えることができるし、購買意欲の低いユーザーにステップを踏ませて購買意欲を高めることもできると考えられる。
しかし、興味を持ったユーザーが比較検討もせずに即購入といったようなフローも見られる。たまたまそうなったわけではなく、商品の特性によってはこのような購買フローも考えられる。つまり購買フローは商品の特性によって変わるということであって、まず自社の商品がどのような特性を持つのかを整理することで、ホームページのコンテンツを最適にすることに近づくことができる。
商品は大別すると論理型と感情型の2つにわけられる。論理型は、機能的なものや理解が必要な商品である。感情型は、ブランドものだったり飲食に関わるものだったりと、趣味嗜好・衝動的に購入するようなものである。注意したいのはこれ業界や商品のカテゴリーで完璧にわけられるものではない。飲食に関わるものでも論理型なものもある。個別具体的に自社の商品がどちらに当てはまるのかを考えておきたい。
この論理型と感情型でまず大別して考えると、論理型はじっくり検討される傾向にあり、商品のデータや口コミ・実績などを細かくチェックされるだろう。一方で感情型は、認知した時点で興味を大きくあおることができれば、即購入が十分にあり得る。こういった衝動的な買い物に関しては「今だから購入すべき」という理由があればなおさらよい。
その商品が安いか高いか、長期間使うものかどうかによっても購買フローは変わる。お菓子や旅行先での食べ歩きのようなものは特に値段は気にせず、他のお店と比較もせずにその場で購入するだろう。使い捨て的なものもとりあえず試しにこれにしてみようという興味本位で購入してから、気に入れば継続して購入するというパターンになる。
少し整理すると、論理型は、認知された後、その機能特徴を前面に押し出し興味関心をひき、機能詳細を訴求したあとに、(他社比較されてもいいように)なぜその商品ではないといけないかの理由付けをしっかりとして購買に結びつけるような流れである。一方感情型は、認知と同時に主にイメージや印象戦略で興味関心を最大限に引き出し、ちょっとしたスペックを確認を通して、その商品が問題ないことを確認してもらい、今購入すべきであるというコンテンツを通して購入に至る。そして、論理型でも感情型でも値段や使用期間によって若干購買フローは変わる。
このように論理型と感情型で大別するだけでどのようなコンテンツが必要になってくるか整理できるだろう。そこに値段や使用期間などの要素、そしてもちろん個別具体的な商品の特性などをよく考え、ホームページに必要なコンテンツとして何が必要かを考えるとよいだろう。