あなたの会社でもし今Webサイトのリニューアルが必要だという声が上がっているのであれば、もう一度その妥当性について考えみよう。古くなったからWebサイトをリニューアルしたいという声は決して少なくない。しかし、そのような曖昧な判断基準でWebサイトのリニューアルを進めるべきではない。
企業のWebサイトはあくまでも企業がユーザーに提供する価値とユーザーをつなぐための媒体である。それを大前提に、Webサイトをリニューアルすべきかどうかを判断する3つのポイントについて説明する。
Webサイトを作ったときに、Web媒体としてどんな効果を望んでいて、どのような手段でそれを実現しようとしていただろうか?その手段で望んでいた効果が出せなくなってしまったとき、つまり従来の方法ではユーザーに価値が届かなくなったときはリニューアルのタイミングだ。
例えば、SNSの出現により、今と昔ではマーケティングの手法が変わってきた。いかにSNSと連携した情報発信ができるか、いかにユーザーコミュニティーの中に自然と溶け込むことができるかなど、着目すべきポイントは10年前とは明らかに違う。
また、スマホの出現によりユーザーの情報の取得方法も大きく変わった。電車の中など移動中にも情報が取りやすくなったことで、そもそもユーザーの情報との接し方が変わったことは、企業としてどう情報を発信するかに大きな影響を与えている。
現在は企業のWebサイトでもスマホでの閲覧割合がPCでの閲覧割合を超えることが多い。スマホ対応をしていない企業はリニューアルを検討すべきだろう。
Webの技術はとにかく進化が早い。ここ10年でWebで動画見ることは当たり前になってきたし、Webサイトに動画を掲載する企業は一気に増えた。そして今、動画マーケティングがWebサイトの可能性を拡張している。静止画では表現できなかったことが今、簡単に表現できるようになっているし、動画マーケティングが爆発的に広がる中で、その質も上がってきている。
動画だけではない。Webサイトの表現方法は常に進化を遂げている。技術が進化し、ユーザーへのアプローチ方法に新しい可能性が出てきたとき、そしてそれがあなたの会社にとって大きな影響があると判断できるときはリニューアルを検討すべきだろう。
いうまでもなく企業がユーザーに提供する価値が変わればそれは大きくWebサイトが変わるタイミングだ。事業方針の転換や新規事業の立ち上げはもちろん、コンセプトを変更する際にもWebサイトを大きく変えなければならない。
リニューアルをしたはいいが、結局そのリニューアルが良かったのか、悪かったのか、それを判断する材料がないのは良い投資とは言えない。リニューアルによって達成すべき目標を数値で掲げ、Googleアナリティクス等でリニューアル前後の結果を比較していく必要がある。
このとき評価項目はたくさん設けるのではなく、必要なものだけに絞り込んでおこう。アナリティクスではあらゆるデータを見ることができるがゆえ、あれもこれも気になるというケースが非常に多いが、それでは本質的なPDCAができない。
あくまでも「目標を達成するために管理すると決めた指標」を見てそれをもとにPDCAをまわしていこう。
Webサイト制作の目的は明確であるべきだ。目的を明確にしていれば、それに対する評価の指標も明確になる。そうやって決めた指標をもとにPDCAを回していくことで、Webサイトはよりあなたの会社にとって強力な営業ツールになっていく。