ユーザーがある商品・サービスに対して、お金と時間を注ぎ込むというのはユーザーにとって大きな判断であることを忘れてはならない。
金額が大きければ大きいほど、思い入れが強いものであればあるほどそうなるだろう。
ではなぜあなたの会社はユーザーから選ばれるのだろうか?
この機会に選ばれる理由をぜひ明確化していただき、さらにそれをWebでどう伝えていくかを検討していただきたい。
まず選ばれるということは、多くあるであろう競合他社と比較された上で何かしら明確な理由をもって選ばれるのだ。
そしてその選ばれる理由はあなたの会社ならではの特徴であると言って概ね間違いないだろう。
ではあなたの会社ならではの特徴とは?
バリュープロポジションという言葉をご存知だろうか?
バリュープロポジションとは、以下の図の赤い部分で表されるように、ターゲットが求める価値でなおかつ、競合が提供していない(提供できない)が自社が提供している価値のことである。
この部分の価値(バリュープロポジション)を提供することはあなたの会社が選ばれる理由にほかならない。ではこのバリュープロポジションを伝えるためにはどのようにしたらよいのだろうか?
選ばれるためのバリュープロポジションを伝える3つのポイントを解説する。
Webサイトは媒体である。あなたの会社・商品の魅力とターゲットとの間にある媒体であり、作り方を間違えると魅力をロスしてしまう。実際にロスしているようなWebサイトはたくさんある。
これはデザインやコンテンツ、ライティングなどWebサイトを構成する要素が作り込めていないことによって起こる。Webデザイナーはアーティストではないから、気ままにデザインするのではなくあくまでも商売を成立させるためのロジカルな視点の上に成り立つデザインをする(しなければならない)。
であるから、デザイナーはまずそのバリュープロポジションを正確に理解する必要があり、それをユーザーに一瞬で伝えるための表現を考える。
ライティングもしかりである。ただ商品に関する説明文が書かれているのではなく、読み手(ユーザー)の感情に寄り添ったライティングが必要だし、それはバリュープロポジションを理解した人間でなければ書けない。読み終わったときに衝動的にそれを欲するようなライティングができたらもう最高だろう。
これらのことは制作会社の表現スキルもあるが、一番最初にやるべきバリュープロポジションに関する徹底的な理解ができていないことも大きいだろう。
ターゲットからすると宝に見える技術も、企業からすると当たり前すぎて価値に見えないということがある。
そういったターゲットが欲しているものを自社は持っているのにも関わらず、Webサイト上で提案をしていないということがある。持っているものでも提供できることを公表していなければそれは持っていないも同然だ。
逆に言うと、企業からすると当たり前すぎてわざわざWebサイトに書いていないことをあえて書くことがバリュープロポジションになったりすることがある。
バリュープロポジションをよりしっかりと伝えるためには体験してもらうことが一番よい。
誰も無駄にお金を使いたいとは思っていないし、時間を無駄にもしたくない。価値を理解してもらうためには体験してもらう方法が一番だ。
体験してもらう方法はいくつかあるが例として以下の3つがあげられる。
商品によってできることとできないことがあるが、体験してもらうことが可能であればぜひ検討されたい。単にWebサイトで情報を見ているよりも確実にレベルの高い訴求ができる。
バリュープロポジションは強力な訴求になる。
ここをどれだけWebサイト上で伝えることができるか、これはWebサイトの出来を大きく左右するだろう。