SEOとはSearch Engine Optimizationの略であり、検索エンジン最適化といわれる。ユーザーの検索に対して、特定のキーワードで上位表示されるように対策をすることだ。
例えば、「新宿 歯医者」で検索すると下図のように検索結果が出てくるが(現状GoogleもYahooも10件まで表示される)、正しくSEO対策をすることで、できるだけ狙ったキーワード(この場合は新宿、歯医者)で検索結果の上位に表示させることができる。
このSEO対策は大きくわけると外部対策と内部対策がある。それぞれを説明する前にまずはGoogleはどのようにして検索結果を表示するのかを説明したい。
Googleのクローラーといわれるロボットがサイトを巡回し、Webサイトの情報を収集していく。その情報は検索エンジンがもつデータベースに格納されていき、それを元に検索結果を表示している。つまりクローラーに対してどういう情報を引き渡すか、どう評価してもらえるかがSEO対策として重要になってくるというわけだ。
Webサイトを公開した直後はクローラーがまだ巡回しておらず何も情報がないので、すぐには検索結果には表示されない。表示されるまでしばらく時間がかかるが、これを早めるためにGoogleにクロールのリクエストを送信することができる。これによって公開後できるだけ早めにクローラーにWebサイトを巡回してもらい、検索結果に表示されるようになるのだ。
Webサイト公開後にクロールのリクエストを送信して、クローラーに巡回してもらっても、新規でドメインを取得している場合、すぐには検索結果で上位表示されない。SEOにはドメインの運用期間やWebサイトのコンテンツ量による影響も大きいのでまだコンテンツが少ない公開したてのWebサイトでかつ新規ドメインの場合は立ち上げ初期は少し辛抱も必要だ。
前置きが長くなったが、外部対策と内部対策について説明しよう。ちなみに本記事ではタイトルにあるように内部対策を中心に説明していく。理由は後述するが内部対策の重要性が高まってきているからだ。
SEO外部対策とは外部要因によるSEO対策である。記事に対する被リンク数(他サイトからリンクを貼られている数)を増やすことでGoogleからの評価があがり、SEOとして有効になる。ただ、被リンクといってもどのようなサイトからリンクを受けているのか、そういったリンクの質によってその効果は大きく変わってくる。
他にもサテライトサイトを作る外部対策はあるが、外部対策の効力は弱まってきている上に、サテライトサイトを作ってもそのサイトの評価をあげることも考えると運用に費やすリソースが大きく、サテライトサイト制作による外部対策は現実的ではない企業がほとんどであろう。
SEO内部対策とはWebサイト内でできる対策である。対策のポイントは細かいものも含めると多数あるのだが、代表的なものをいくつかリストアップして後述することにする。
ここでは内部対策の全体像を説明したい。先述したが、検索結果に表示される内容は、クローラーがWebサイトを巡回して収取してきたデータが元になっており、適切に情報を収集してもらい、よい評価を得ることが重要だ。Webサイトはhtmlというマークアップ言語で作られている。クローラーはこのhtmlという言語を読んで理解する。
日本人が日本語で書かれた文章を読んで、その構造を理解し、内容を把握するのと同じで、クローラーはhtmlで書かれた内容を巡回し、構造を理解し、何がいいたいのか、何が重要なキーワードなのかを把握していく。
インターネットユーザーがページをみて理解する内容とクローラーがhtmlを巡回し理解する内容を一致させることで、検索結果表示が適切に表示されるし、重要なコンテンツだと理解されればより上位に表示される。
SEO対策における外部対策の効力は弱まってきている。逆にいうと内部対策の効力が高まってきており、今後は内部対策を重要視していくべきだろう。ただ外部対策が効かないわけではない。依然として効力はあるのだが、より重視するのであれば今後のことを考えても内部対策に重きをおくべきだといえる。
ここまで、検索エンジンの簡単な仕組みと、SEOの外部対策、内部対策についてその概要に触れてきたが、SEO対策をやる理由は、良いものを適切に評価してもらうためであり、対策はそのためのマークアップを中心にやる。
それでは特に重視したい内部対策の内容について見ていこう。
アンカーテキストとは、リンクが貼ってあるテキストのことだ。「詳細はこちら」などのようにリンク先が何だかわからないようなテキストではなく、リンク先の内容を表現するテキストを書こう。
リンク先にどのような内容が書いてあるか、アンカーテキストを見るだけでわかることはユーザーにとって便利なだけでなく、クローラーにとってもよい。クローラーがリンク先のページ内容を把握するのに有効であるからだ。
アンカーテキストにキーワードを含めることで、そのキーワードのSEO対策になる。
キーワードの出現率を適切にすることでそのキーワードに対するSEO対策となる。
キーワード出現率は以下のサイトでチェックできるのでまずはやってみよう。
http://ohotuku.jp/keyword_ratio/
URL入力欄にアドレスを入力して「check」をクリックしよう。
「キーワード」に特定のキーワードを入れ、出現率目標を入れると目標まであと何個追加しなければならないかがわかるのでとても便利だ。
キーワード出現率が6〜7%になるように調整しよう。
ただし、ここで2点ほど注意点がある。
まず一つ目はキーワードを複合キーワードにする場合は、それらのキーワードを合わせて6〜7%にすることだ。複合キーワードというのは、「コンバージョン」だけをキーワードにするのではなく、「Webサイト」「コンバージョン」の2つをキーワードにするなど、複数のキーワードをセットでキーワードとしたものだ。
「Webサイト」「コンバージョン」を複合キーワードとしてSEO対策をするということは、それら2つのワードで検索された場合、つまり「Webサイト コンバージョン あげる方法」などで検索されたときにひっかかりやすくすることだ。
もう一つの注意点は、下図の赤枠にあるように意味のない無駄な言葉の出現率をできるだけ抑えることだ。
Googleはコンテンツの質を重視すると言っている。質の良いコンテンツとはユーザーにとって良いコンテンツということだ。
だから根本的にはSEO対策というのはGoogleを対策するのではなく、コンテンツをよくしていくことを一番重視すべきだ。それでもSEO対策として様々なテクニックが言われているのは、いくら良いコンテンツを作ったとしてもそれをGoogleに適切に伝えられないと意味がないからだ。
だからSEO対策というのは、良いコンテンツを作った上で、それをしっかりとGoogleに伝えるための施策ともいえる。
titleタグとはそのページのタイトルを指定するものである。ブログの記事であれば、タイトルがtitleタグに挿入されるようになっているだろう。そしてtitleタグは(つまりタイトルは)SEO対策で最も重視すべきところだ。
検索にひっかけたいキーワードをタイトルの中にいれよう。キーワードはタイトルの中でもできるだけ先頭よりにもってこよう。また、タイトル全体の長さに占めるキーワードの割合も高い方がよい。(つまりタイトルが長すぎてキーワードの割合が低いのは望ましくない)
ただ、実際はキーワードが後半にきていたり、長いタイトルになっていたりしても、上位表示されているものも多い。あくまでもSEO対策の一部であるし、タイトルは何よりユーザーのクリック率に関わるのでユーザーから見てどうなのかを一番に考えるべきである。
h1タグはそのページの一番重要な見出しにつける。h1以外にもh2,h3,h4と小見出しが続いていく。概念的には下図のようなイメージだ。h1、h2、h3、h4…とそれぞれ階層になっている。
SEO対策は奥が深い上に対策をしても検索順位が急激にあがるわけではない。また、順位は上がったり下がったりしながら最終的に上位まで上がっていくので、日々検索順位を追っていき一喜一憂するのではなく、2~3週間の単位で順位を測定していくのがよい。
そして何よりもSEO対策というのは、コンテンツを適切に評価してもらうための土台を作ること、そして良いコンテンツをその土台にのせることで上位表示される仕組みだということを覚えておきたい。