広告を打つとき、まず考えなければならないことは相手にどうしてもらいたいのか、それをしてもらうためには何を伝えなければならないのかである。
広告とは認知してもらうためのものだと考えている人も少なくないが、それだけでは不十分。認知された後の行動を促す内容になっていなければ意味がないのだ。
誰の興味もそそらない広告なら例え渋谷のスクランブル交差点に広告を設置しても利益はあがらないだろう。
では、「相手に伝えるべき」広告の要素とはどのようなことなのでだろうか。
広告に関わらず、であるが相手に何をコミットするかはビジネスにおいて非常に重要な要素である。特に広告のように様々な情報の中でも一際輝くことが求められるものはそうではないだろうか。
機転が聞いた言い回しやデザインがいいのではなく、相手が求めているものに対してコミットしているかどうかが重要なのである。
広告を打つなら相手に何かをコミットしよう。広告を打つことは簡単でも、コミットすることはそんなに簡単ではない。コミットはライバルに差をつけるポイントでもある。
いくらデザインが優れていても、機能が優れていても、どれだけ多くの人に愛されていることを証明できても、その人が自分にどのように役に立つのかを明確に理解できなければ意味がない。
人は消費活動をする際に、それが自分にどのように役に立つかを考えている。
訴求のポイントがずれてしまっては意味が無いのだ。相手が求めている部分に対して一番熱心にそして心を込めて、自分が相手の役に立てることを説明しよう。全神経をそこに注ぐ勢いで向き合おう。
ユーザーには次のステップに行くための行動(例えばバナーをクリックする、お問合わせボタンをクリックするなど)を起こしてもらわなければならない。「次のステップ」とは広告をクリックしたり、ランディングページからお問合わせボタンをクリックしたりなど、広告を通してユーザーが次にたどり着くステージのことだ。
次のステップに行くための行動を起こしてくれるユーザーはおそらくあなたが思っているより遥かに少ないだろう。ユーザーはそれだけシビアに自分の行動を選択する。
例えば単純に「詳細はこちら」というボタンを設置してもクリック率は低いが、「◯◯の秘密はこちら」という文言にすることでクリックをあげることができる。それは次のステップに行く必要性を感じるからだ。
行動を起こしてもらう必要性にインセンティブを付与する方法もある。インセンティブとは「今なら特典で◯◯がついてくる」といったような内容だ。しかしこれはあくまでも十分に興味をもっている人が対象だ。インセンティブによって魅力的ではないものが魅力的に映ることはないことは覚えておこう。あくまでも最終段階での取りこぼしをできるだけ少なくするための手段である、
冒頭に述べたが、広告は認知度を高める効果は確かにあるが、出稿すれば成果が出るものではない。あくまでもベースとして相手が求めているものを提供していること、そしてそれをしっかりと伝える技術があってこそ、広告は意味を成す。