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Web担当者として知っておきたいビジネスの基礎知識

何の仕事でもそうだが、自社のビジネスモデルの本質を理解した上で目の前の業務に取り組むことが大事だ。ビジネスの全体像を俯瞰しながら仕事をすることで今自分のやっている仕事の本質が見えてくるし、間違いがあれば気づくことができ、良い戦略を提案することもできるようになるだろう。
 
しかし、企業に勤めてから、ビジネスについて学ぶ機会は多くの企業においてない。それではボトムアップでよい提案が生まれることはないだろう。よい提案は現場の人間から生まれる。弊社が展開しているWeb戦略作成講座を作った意図もそうだが、現場の人間がビジネスをよく理解し、ものごとを見ることができるようになることが重要だ。
 
この記事を読んで、ビジネスの基本を抑え、改めて目の前の仕事を見ていただきたい。もしかしたら今まで気づくことができなかった重要なことに気づくことができるのではないだろうか。そして、そうなっていただけたら幸いだ。
 
 

1.ビジネスとは何か

 

誰に何を提供するのか

ビジネスはシンプルにこれだけだ。重要なのは「誰」の部分である。「誰」とは、つまりターゲットのことであり、ターゲットのことをどこまで理解しているかで、ビジネスをどう動かしていくのかが変わってくる。
ターゲットのどんなことで悩んでいるのだろうか?
例えば、ダイエットをしたいと思っている人がいたとして、その人はダイエットができないから悩んでいるとは限らない。すぐにリバウンドしてしまう、体脂肪は落ちてもバランスが悪くポッコリお腹は治らないなど、ダイエットをしたいという大きな悩みの中でそれぞれの悩みのタネは違っている。
あなたの会社のビジネスは誰に何を提供しているのだろうか。
 
 

2.価値とは相対的なもの

誰の前に立つかで価値は大きく変わる。よく砂漠で水を売るビジネスというが、渋谷で水を売るより、砂漠で水を売ったほうが高く売れるにきまっている。そもそも価値が違うからだ。価値というのはあくまでも相対的なものであり、だからこそ誰の前に立つのかによって大きく変わる。
 
できることや提供しているもの基準でものごとを考えるのではなく、相対的な観点から世の中を見渡すと、自分たちの持っているものに大きな価値を見いだす人は必ずいるということだ。
 
 

3.見込客を育成する考え方を持とう

目の前の見込客にものが売れなかったからといって落ち込むことはない。まだ売れないと決まったわけではないからだ。見込客の育成というのは、初めて企業と見込客が接点を持ってから、何度か接触を繰り返すことで顧客化するプロセスだ。また、顧客をさらに育成して、ロイヤルカスタマーにし、客単価をあげていくことができる。
 

顧客生涯価値

企業が顧客に提供する価値の総量を顧客生涯価値という。顧客育成によって顧客がロイヤルカスタマーとなり、さらにいい買い物をしてくれればそれだけ顧客生涯価値は大きくなる。
また、顧客生涯価値はしばしばLTV(Life Time Value)と標記される。
 
 

4.Webサイトにおける売上力の方程式

基本的なことだが、
売上 = 顧客数 × 客単価
である。
では、成果の出せるWebサイト、つまり売上力のあるWebサイトとはどのような方程式ができるだろうか。
これは下図のようになる。
 

*図は「Web戦略作成講座:第1章 Webサイトで売上をあげる方法を知る」より抜粋
Webサイトというと難しく考えてしまいがちだが、着目すべきはこの3つの要素である。細かいことを考える前にまずは大枠としてこの方程式を頭の中のどこかにいれておいたいただきたい。
 
 

5.選ばせるのではなく選んでもらうという視点

商品を売ろうとするのではなく、ターゲットの悩みに寄り添い、よいアイデアや手段を提供することに徹しよう。買ってくれといって買うほど世の中の人は簡単ではない。「買いたい」、もっと言えば「あなたから買いたい」と思ってもらい、ターゲットから進んで選んでもらうことが重要だ。
これはその方が売れるからという理論だけではない。自ら選んで買ってもらうことで、「なんとなく買ったもの」ではなく「気に入って買ったもの」になるので思い入れが違う。顧客育成やファンマーケティングとしても後々有効になる。
 
 

6.競合分析における要素解析

競合分析をして他社との違いをはっきりしよう。競合分析をする際には、他社と自社が持つ魅力に点数をつけて比較する魅力要素解析が有効だ。
例えばレストランの場合、下図のように整理することで競合と自社との違いが視覚的にわかり、整理ができる。
 

ちなみに、こちらの図は以下の弊社記事より抜粋しているので参考にしていただきたい。

戦わずして勝つためのポジショニングの3つのコツ


 
 

7.まとめ

Web担当者の業務範囲は幅広い上に仕事の内容は、利益に直結するような重要なものばかりである。しかし、ビジネスの基礎知識が頭に入っていれば、常に正しい判断ができるであろう。