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Webにおける企業とユーザーのコミュニケーションのあり方

Webマーケティングにおいて、ユーザーとのコミュニケーションのあり方を理解しておくことは、ホームページやSNSなど、様々なWebのツールを有効的に使うために必要なことである。

企業とユーザーのコミュニケーションのあり方には大きく分けて3つあると考えられる。

  • 企業からの一方的なコミュニケーション
  • ユーザー同士のコミュニケーション
  • 企業とユーザーの双方的なコミュニケーション

それぞれについて考察を深め、自社のユーザーとのコミュニケーションの参考にしていただきたい。

企業からの一方的なコミュニケーション

企業が広告やSNSで情報を発信したり、メルマガによって企業からユーザーに情報が配信されるようなケースは一方的なコミュニケーションであるといえる。企業は知ってもらうために一方的に情報を投げかける。

広告やSNSでの情報発信の見せ方(例えば広告のキャッチコピーや画像)はコミュニケーションにおけるユーザーとの一番最初の接点であり、ユーザーが反応してくれて初めて具体的な提案ができる。ちなみに、メルマガの場合は受信箱から見えるタイトルが接点となるだろう。

しかし一方で、ユーザーは日々広告等の企業による一方的なPRに見慣れてしまっている。あたかもそれが風景の一部かのように、見向きもされないことは多い。だからこそ広告等の一方的なコミュニケーションにはキャッチーでちょっと気になるようなものや、自分ごと化してもらえるような素材が必要となる。

多様化する消費者のニーズに応える手段としてどのような認知のされ方が適切か考えよう。大量の消費者向けのマスマーケティングで使うような見せ方よりも、セグメンテーションやターゲティング、ポジショニングをより意識した見せ方で、ニーズの多様化に応えていくべきである。

ユーザーが認知してから購入に至るまですべて企業の一方的なコミュニケーションで成り立つケース、つまり企業からの情報だけを頼りにものごとを判断し購入に至るケースであるが、このようなことは徐々に減ってきている

例えばユーザーの検討段階では、あらゆる口コミサイトで企業の評判を確認したり、SNSで他の利用ユーザーの情報を見たり、ユーザー同士のコミュニケーションによって別角度からの情報を収集するなど、情報の収集方法自体が多様化している。そのため、一方的なコミュニケーションだけで完結できるケースとしては、よほど企業のブランド力が強いか、比較対象が少ない場合であろう。

ユーザーは、企業が一方的に発信する情報以外にあらゆる手段を使って情報を収集をする。そしてそれに対応するPR手段として、ユーザーの多様化された収集方法を逆手にとった口コミマーケティングやインフルエンサーマーケティングが使われるようになってきた。

ユーザー同士のコミュニケーション

SNSなどでユーザー同士のコミュニケーションが発達した今では、企業の管理外のところでユーザー同士が繋がり、情報を共有している。

口コミでは企業側が露出する情報にはない情報も多く含まれる。例えば購入を検討しているターゲットユーザーがネット上で細かい質問を投げかけ、実際の利用者ユーザーから回答してもらって情報を得るなど、ユーザー同士での質問形式の口コミではかなり細かいところまで情報共有されることもある。

もちろん、口コミがすべて真実ではないが、利用者ユーザーからの口コミを参考にする人は多い。スマホで簡単に写真が撮れるようになったことや写真系のSNSも普及したことから写真を添付されることも多く、口コミもよりリアルになってきたように思う。

企業は口コミを集める手段として、口コミ投稿者にポイントを与えるなどのキャンペーンを打ったり、企業公式アカウントへのいいねや、商品のSNSでのシェアで特典をつけるなどの施策を打ったりする。口コミはうまくインセンティブをつけることで、小事業者であっても集めることが可能で、個人の事業者でも数百件近い口コミを集めている例も珍しくない。口コミ機能もfacebookのコメント機能をホームページに埋め込むなど、簡単に作れてしまうので、技術や実装コストのハードルも随分低くなっているだろう。ただ質の高い口コミをもらうにはやはり商品・サービスそのもののクオリティが必要であることは言うまでもない。

口コミで特に影響力のある人物、例えば芸能人やその業界での権威者にコメントをもらって拡散する方法はインフルエンサーマーケティングと言われる。今や芸能人でなくてもYouTubeやブログ、SNSで有名になった一般人がインフルエンサーとして活躍している。企業はインフルエンサーに試供品などを送って使ってもらったり、あるいはストレートにPRを依頼する。インフルエンサーがSNS等で拡散する場合にはそれがPRであることを明示している。(そうでなければステルスマーケティングになってしまうだろう)

このように企業がキャンペーンや特定の人物を通して、ユーザー同士のコミュニケーションの中に入り込むような手法は存在するが、企業が直接ユーザー同士のコミュニケーションの中に入るのは少し難しそうだ。

2010年の話だが、某飲料・食品メーカーがTwitterで、特定のキーワードを含むユーザーの投稿に自動的に返信するbotを公開したが、炎上してしまったケースもある。(これについては、某メーカーの素早い対応で炎上発覚後すぐにbotを停止、数時間後にホームページに謝罪文を掲載するに至り、その真摯な対応に応援の声が届くほどだったようだ。)botという特性からスパムと思われた点も多分にあったろうが、SNS等のユーザー同士のコミュニケーションに企業から介入すること自体に対しての疑問もあった。それよりも、企業はユーザーに盛り上がってもらうためのコンテンツだけを用意しておき、あとはユーザーの反応を静かに見守るというのがよいだろう。実際、SNSを使ったキャンペーンでは、そうしたユーザー同士の盛り上がりを利用するものが多いように思う。

企業とユーザーとの双方的なコミュニケーション

SNSでは企業公式アカウントを作ることができる。企業公式アカウントでユーザーと公の場でコミュニケーションをとったりすることができる。

このとき、いくつかの方法があり、1つ目は企業としてユーザーとやりとりをする方法、2つ目はキャラクターとして、そして3つ目は企業の「なかの人」としてユーザーと接する方法である。

キャラクターや「なかの人」として接する方法は、投稿に人格をもたせやすいため、よく用いられる手法ではないだろうか。最近ではホームページでもスタッフの紹介を充実させたり、無料素材ではなく本物のスタッフの写真をデザインに取り入れたりなどすることも多い。それをやる理由は、単なる情報であっても人格があるのとないのとでは受け取り側の印象が変わるからだ。ホームページは一方的なコミュニケーションの事例に入るが、企業・ユーザーの双方的なコミュニケーションにおいてもやはり企業側に人格を持たせることは重要であろう。

ということで、できるだけ企業がユーザーと双方向的にコミュニケーションを取るときは、キャラクターかあるいは「なかの人」として接するのがよいだろう。

また、SNS公式アカウントなどの公の場でユーザーと双方的なコミュニケーションを取る際、他のユーザーにもやり取りが見えてしまう。そういった場でクレームを投稿されてしまうこともあるだろう。ただ、本記事で紹介した某飲料・食品メーカーの炎上対応の例にもあった通り、誠意ある素早い対応はむしろプラスにとられることがほとんどではないだろうか。少々言い方はよくないが、公でのコミュニケーションはうまく活用すればクレームさえもプラスに持っていける力がある。逆に対応を疎かにすれば一気に悪い評判が立ってしまうだろう。

SNS等でユーザーとのコミュニケーションの場を持つときは、社内での管理体制をしっかり作った上で運用をするのがよいだろう。